2007/06/11

研究とabundance

東京都の端っこの方に行ってきた。電車で約2時間ほどかかった。

研究で使うチャンバーという金属でできた筒のようなものを、新しく
購入するため金属加工業者の方とお話をしてきた。

と言っても自分は何のことやらわからずに、M2のMすみ先輩につ
いて行っただけだ。先輩は図面を見せて話をしていた。

新しいチャンバーは600㎏くらいあるらしい。それを実験室に運ぶ
のに少し問題があるようだった。

エレベーターに載らない場合、重機を使うため新たに予算を作る
必要があると言っていた。

階段の踊り場にある扉は、そのためにあるということがわかった。今
まで不思議に思っていたことが、一つわかった。

今回チャンバーを購入するのに250万円の予算を使っているし、
大学はお金がたくさんあるんだなと思った。

先輩の話によると、T井先生は5000万円の機器を買おうとしている
らしい。ダイヤモンドを蒸着させた何からしい。


研究をするためには費用がかかるのは当然だ。費用がたくさんあれ
ばあるほどいいだろう。

研究の成果はabundanceの中からしか生まれないのだろうか。abun
-danceとは豊富、多数、多量という意味だ。

そういった議論をときどき聞いたことがある。4年生になって研究室に
入ってみて、ここにもabundanceがあるなと思った。

実験室にはとても高価な機器がたくさんある。カメラ等に使われてい
るCCD(Charged Capuled Device)も持っているのだが、これは100
万円だ。

それでもCCDの中ではとても安い物で、購入するときに消耗品だと
言われたらしい。良い物は600万円くらいするという。

他にもネジやボルトが腐るほどあるし、買ってから箱を開けていない
新品のパソコンが3台置きっぱなしになっている。

きっとこれでも特別すごい、ということはないだろう。国立大学や国の
研究機関では何倍ものお金が使われていると思う。

さらにアメリカとなれば費用だけでなく、土地や資源も豊富にある。

成果はabundanceの中からしか生まれないとは言い切れないが、そ
れに近いものがあるように感じる。

研究している立場からすれば、費用のことを細かく考えなくてすんだ
り、必要なものがすぐに手に入ればモチベーションが高まる。

これが手に入らないから、これなしで何とかしようと策を考えていたら
研究が進まない。

そういったことを考えると、自分達はだいぶ恵まれた環境にいるかと
思う。

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